動物は言葉を話さないため、健康維持は人に委ねられており、動物病院が提供する医療はとても大切です。2022年までに台湾の動物病院の数はどう変化しているのか、またそこにはどのような意味があるのだろうか。見てみましょう。
台湾で営業している動物病院は1,590軒、ペットショップは1,682軒ありまあす。動物病院は台湾北部に集中しており、台北市だけで249軒、新北市では246軒となっています。
2019年の動物友好都市指数からみる台北市の動物病院数は242から249と微増にとどまり、新北市は205から246に大幅に増えていることが印象的です。台湾の22の市や地区のうち、外島にある連江地区にはまだ動物病院がなく、近隣の澎湖や金門地区にはそれぞれ3軒~4軒の動物病院があり、島民の伴侶動物はもとより、野生動物でも診療を行っています。
政府のペット登録データによると、ペット犬は153万7440匹、ペット猫は76万3771匹となっていますが、実際の飼育数はこれよりはるかに多い250万匹と推定され、一部の有識者は2025年には台湾のペット数は400万匹に達するとさえ推定しています。台湾ではペットの飼育が多様化しているため、動物病院と一言で言っても、猫病院、犬以外の動物病院、鳥病院などと分かれているところもあります。
動物病院の総数は問題ないかもしれませんが、今後の傾向として、循環器科や眼科などの専門病院や、専門医による専門科の分化、あるいは内科、外科、皮膚科、腫瘍科など複数の専門科を持つ1つの病院になるなど、多くの動物病院が変革を迫られることが予想されます。
動物病院の市場価値は今や年間220億台湾ドルに迫り、専門の経営コンサルタントが誕生しています。動物病院8社の経営コンサルタントによると、台湾の動物病院の数はまだ飽和状態に達していないが、すでに競争は激しく、病院の規模によって収益が大きく異なっているといいます。
獣医師教育の初期の頃には、動物福祉に関する科目がなかったため、年配の獣医師は、獣医師としての使命は動物保護ではなく「防疫」であり、犬や猫などの伴侶動物に優しく接することではないと考えられていたかもしれません。動物病院の発展が、動物に優しいかどうかの指標になることを証明したのは、とても画期的なことです!