2020年12月29日、消防士が愛犬を2度床に叩きつけているのを発見され、 動物虐待の罪で起訴されました。しかし、2021年10月21日、この消防士には 4,000香港ドルの罰金刑のみが科されたのです。裁判官は消防署での彼の功績を認め、懲役刑ではあまりにも苦しい立場に置かれると述べました。この判決には、動物の権利保護活動家からの批判が集まりました。この事件の一つの注目点は、犬の所有権です。 司法省は、動物虐待防止条例に基づいて、消防士の犬の所有権をはく奪すべきだと考えていましたが、裁判官は犬が安楽死させられる可能性を危惧し、被告の所有権維持を決定しました。これに対して、動物愛護協会は、この犬が養子に出される可能性が非常に高いことを示唆しました。
消防署の幹部として、月に80,000香港ドル以上の収入がある消防士に対して4,000香港ドルの罰金は、低すぎると多くの人が感じています。 世界愛犬連盟(WDA)は、動物の正義が擁護されていないことに納得していません。判決は国民の期待に全く応えていません。消防士は人命救助という仕事柄、香港では高い支持率を誇っています。その消防士が動物を傷つけた事実は、一般の人々を大いに失望させたのです。
犬の所有権に関しては、現行の規制には抜け穴があるとWDAは考えています。政府は、ペットの飼い主としての不適切な行動をリストアップし、動物虐待者がペットを飼う資格があるかどうかを裁判官が判断するのに役立てるべきです。それはまた、動物愛護団体やペットショップが養子縁組や販売を手配する際にも大いに役立つと考えます。今回の場合は、犬の所有権は消防士に返還されますが、政府は、消防士の行動を定期的に監視し、犬が適切に扱われているかどうかを確認するフォローアップの仕組みを構築すべきです。