先日、ノルウェー政府は、現行の動物保護法を包括的に改正する白書を関係省庁が起草していることを明らかにし、世界愛犬連盟(WDA)が主導する「犬猫食用禁止国際条約」が盛り込まれる可能性があることがわかりました。
現在のノルウェー政府は、労働党と中央党で構成されています。労働党は動物保護政策に関してあまり実績がなく、農業出身の中央党は現地の動物保護団体から見て最悪の政党なのです。政府が法改正に踏み切った背景には、2月22日の国会決議で、政府に包括的な動物保護法の制定を求めたことがあります。この決議によると、政府は来春までに、将来の動物保護法案の青写真となる白書を国会に提出しなければならないのです。
サンドラ・ボーチ農業・食品大臣は、国会での質問に対し、「夏休み前に関係者と会談し、白書に対する提案を聞くつもり」と述べています。
WDAは国際的に認知された動物愛護団体として、光栄なことに、政府との会合に招待されました。「犬猫食用禁止国際条約」を紹介する予定です。
国会の企業・産業委員会が法改正の責任者です。WDAはすでに多くの国会議員にコンタクトをとっており、その中には将来の動物保護法案への国際条約の盛り込みの支持を表明している議員もいます。
WDAは、犬や猫が伴侶動物として認知され、その肉を食べることを世界が見て見ぬふりをしてはいけないと考え、ノルウェーは国際条約に署名すべきであると考えています。また、犬猫の食用の背景には、窃盗や密輸などの闇の産業チェーンがあります。アジアでは、毎年3000万匹の犬や猫が食べられており、痛めつけるほどに肉が美味しくなると信じている人がいるため、死ぬ前に拷問されるのです。犬猫肉の禁止は、政治的な問題ではなく、道徳的な問題なのです。WDAは、「犬猫食用禁止国際条約」が国家間の協力を促進し、動物福祉の向上に寄与する国際条約となることを確信しています。
2020年2月7日、超党派の議員30名がドナルド・トランプ大統領(当時)に書簡を送り、国際条約の発起を要請しました。その後、3月2日に英国で67名、
11月24日には、日本で34名の議員が、それぞれ政府首脳宛ての共同書簡に署名し、国際条約への支持を示しました。2021年には、ノルウェーとスウェーデンの国会議員4名がそれぞれ首相宛の書簡に署名し、国際条約の発起を政府に要請しており、WDAの考え方が国際的に認知されていると考えます。